現代音楽シーンを牽引する天才、ジョン・ゾーンのドキュメンタリー上映&ライブイベント開催決定! この日限りの即興演奏"COBRA"がヒカシューの巻上公一率いるスペシャルメンバーで実現、大友良英、ジム・オルーク、山本達久ら豪華14名のミュージシャンが映画館に集結!

現代の音楽シーンを牽引し続ける音楽家、ジョン・ゾーンの生誕70周年を記念した特別イベント『JOHN ZORN'S DOCUMENTARY & COBRA』が、11月26日(日)に池袋 新文芸坐で開催されることが決定した。

ゾーンと親交の深い日本の音楽家、巻上公一(ヒカシュー)が主催する本イベントでは、ドキュメンタリー映画3部作の上映後、この日限りのスペシャルメンバーで即興ライブが行なわれる。

仏俳優・監督のマチュー・アマルリックが12年間密着撮影した貴重なドキュメンタリー映画3部作、日本初上映! 天才の知られざる生の姿を映し出す

その多彩で膨大な作品でジャンルを横断し続け、世界で今最も重要な音楽家の一人であるジョン・ゾーン。彼が今年70歳を迎えたことを記念し、今回、フランスを代表する俳優・映画監督であるマチュー・アマルリックが制作した音楽ドキュメンタリー映画『Zorn』3部作が日本初上映される。

▲マチュー・アマルリック監督 アマルリックはゾーンに深く信頼された数少ない映画監督として、2010年から12年にわたり音楽制作の現場に密着し、知られざる彼の生の姿を貴重な映像に捉えてきた。サックスプレイヤー、作曲家、集団即興演奏のプロンプター、NYのライブハウスの芸術監督。多面的に活躍するゾーンが、ジョン・メデスキやマイク・パットン、ネイト・スミス、マーク・リボー、ヒカシューの巻上公一など、各国の名だたるアーティストと交流する姿も映されている。

▲巻上公一(ヒカシュー) 2022年のアマルリック来日時に『Zorn III(2018-2022)』が東京と京都にて一夜限り上映されて絶賛を博し、『Zorn(2010-2016)』『Zorn Ⅱ(2016-2018)』は今回が日本初お披露目となる。 「ジョンとマチューは、感情や感覚に対する絶え間ない強迫観念、芸術に捧げるたゆまぬエネルギー、人生に対する飢餓感を通してつながっている。─Patrick Holzapfel」と評される本作。音楽に対する激しい情熱と愛、そして誰よりも真摯な心を持つこの不世出の音楽家の、その表情、声、そしてその手から生み出される音楽を、ぜひ目撃していただきたい。 ▼『Zorn』3部作予告編

https://youtu.be/ReEDvJstfsQ

この日限りの即興演奏”COBRA”が、ヒカシューの巻上公一率いるスペシャルメンバーで実現! 大友良英、ジム・オルーク、山本達久ら豪華14名のミュージシャンが映画館に集結

ユニークなことに、本作の上映はジョン・ゾーンによるライブと共に開催されることが条件となっている。 そのため今回の日本上映に際しては、特別にゾーンの許可を得て、巻上率いる「John Zorn's Cobra東京作戦アニバーサリー部隊」の演奏が企画された。複数のミュージシャンのためのゲーム理論を応用したジョン・ゾーンの代表作“COBRA”に参加するのは、大友良英(ギター)、ジム・オルーク(シンセサイザー)、山本達久(ドラム)、そして巻上公一(プロンプター)他、総勢14名の豪華メンバー。(※出演者一覧は下記参照) 出演者の大友とオルーク、主催者の巻上、そして音楽家の石橋英子からも、本ドキュメンタリー作品とゾーンに向けて熱い絶賛コメントが到着している。

コメント一覧

※順不同、敬称略

■大友良英(音楽家) これだけははっきり言える。ジョン・ゾーンの音楽がなければ、私の人生は全く違うものになっていたと思うし、彼の日本での活動がなければ、日本の音楽シーンは今とは全然違うものになっていたんじゃないかって。大袈裟でもなんでもなく、そのくらい彼の存在は私にとって大きい。この映画でジョンの音楽と出会い直すことは、自分自身の出発点を見つめ直すことでもあり、この先の未来をどう作って行くかの巨大な問いでもあると思っている。必見! ■ジム・オルーク(音楽家) 過去50年にわたり、彼の先人たちと後人たちのためにたゆまぬ努力を続けてきたジョン・ゾーンは、誠実さ、決断力、革新性の象徴であった。これらの映画では、彼のエネルギーに触れることができる。 ■石橋英子(音楽家) この映画は大事な歴史の記録であるばかりでなく 強いエネルギーで私たちの人生に飛び込み問いかけてくる。 その問いは音楽や芸術の枠を超えている。 不確定性に溢れた日々の営みそのものへの問いかけでもあるような気がする。 ■巻上公一(音楽家、詩人) ジョン・ゾーンは、驚くべき決断力で、たくさんの音楽家に道標を作る天才の中の天才である。 ジョンが日本の音楽シーンに与えた影響は計り知れない。 ぼくは彼と同時代に生きていることに感謝したい。 最愛の友人であるジョン・ゾーンの70才の誕生日におめでとうを言おう。

名古屋・札幌での開催も決定!

さらに、本イベントは【名古屋編】【札幌編】の開催も決定。 【名古屋編】は12月26日(火)得三(ライブ「John Zorn's COBRA今池作戦 小埜涼子部隊」)及び12月29日(金)伏見ミリオン座(映画3部作上映)にて開催される。 【札幌編】は年明けの開催を予定。出演者やチケット情報などの詳細は公式HPをチェックしていただきたい。

作品紹介

『Zorn(2010-2016)』(2016年/仏/54分) 集団即興演奏のプロンプターとして、そして陽気なサックスプレイヤーとして、またNYのライブハウスの芸術監督として多面的に活躍するジョン・ゾーン本人の姿を捉えたドキュメンタリー。ジョン・メデスキやマイク・パットン、ネイト・スミスとのライブや練習風景、NYのサウンドスタジオでジョンのレコーディングに飛び入り参加する本作の監督でもあるマチュー・アマルリック、日本の歌謡曲研究家としても知られたジョンの日本での足跡を辿るパートではヒカシューの巻上公一など、各国のアーティストとジョンの交流が多彩な音楽とともに描かれる。 『Zorn Ⅱ(2016-2018)』(2018年/仏/56分) ここでは主にジョンの多様な作曲作品の魅力が紹介される。彼はフリーミュージックやグラインドコア、弦楽四重奏やアルカイックな女声合唱まであらゆる音楽表現を自在に操り、そのどれにも縛られず軽やかに音楽の世界を飛翔する。詩のように挿入されるジョンの人生や哲学から、彼の音楽を構成する一端が垣間見える。ギタリストのマーク・リボーやジュリアン・ラージ、2022年にマッカーサー賞を授与したモリイクエも登場する。 『Zorn III(2018-2022)』(2022年/仏/78分) ピアニストのスティーブン・ゴスリングと、ソプラノ歌手バーバラ・ハンニガンの2人が、超絶技巧を必要とするジョンの新作歌曲に挑んでゆく過程をカメラが丹念に追う。自己のテクニックに行き詰まりを感じたバーバラの姿と、ジョンのジャズバンド仲間たちが野外で演奏している朗らかな表情が対照的に編集され、そこからジョンが生み出そうとしている新しい音楽の片鱗が見えてくるようだ。

COBRAとは

「COBRA」とは、ジョン・ゾーンが考案した複数のミュージシャンのためのゲーム形式の即興演奏システムである。プロンプターからの指示と、ミュージシャンによる合図、メンバー全体の意思疎通によって予測不可能な演奏が進行していく。システムの詳しい内容はゾーンの口伝により、限られたミュージシャンにしか伝えられておらず、今回はゾーンの意向により巻上公一がプロンプターを務め、この日限りの特別メンバーによるCOBRA東京作戦が開催される。

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