<レスリング>【2023年世界選手権・レビュー(8)】男子フリースタイル92kg級/優勝選手・表彰式・闘いのあと

 

(2023年9月16~24日、セルビア・ベオグラード)


【男子フリースタイル92kg級】
リザベク・アイトムハン(Aitmukhan, Rizabek=カザフスタン)

(ともにUWWサイトより)

 2004年10月12日生まれ、18歳(注=19歳とも報じられており、詳細は不明)。2019年9月にカザフスタン・ヌルスルタンで行われた世界選手権ではマット清掃係をやっていて、世界レスリング連盟(UWW)のビデオにもその姿が映っていた(クリック)。その大会で世界のトップレベルのレスリングを目のあたりにし、世界のレスリングへのあこがれが芽生えたと報じられている。同年のU15アジア選手権で3位。

 2022年のU23アジア選手権を制し、U23世界選手権で5位。2023年はシニアのアジア選手権で決勝へ進み、吉田アラシに敗れて銀メダル。その後、U23アジア選手権で2年連続優勝を果たした。7月のハンガリーでの国際大会で3位、U20世界選手権2位と国際舞台で実績を残し、世界一へつなげた。

 カザフスタンは、1993年にソ連から分かれたあと、男子グレコローマンではのべ5人の世界王者を輩出し、男子フリースタイルでも2位や3位は多かったが、同スタイルの世界王者は初めて。カザフスタン大統領は同国メディアに「カザフスタンにとって歴史的な成功だ。カザフスタンの人々と若い世代へのスポーツの普及に大きく貢献すると信じている」とのメッセージを寄せた。


 ■リザベク・アイトムハンの話「私は懸命に練習し、多くの努力をし、ついに成功しました。決勝は非常に強い選手と対戦しましたが、いい戦術で破ることができました。この勝利を、母国と私の祖母に捧げたいと思います。祖母は今日、81歳になるはずでした。しかし、3年前に亡くなりました。私たちのこれからの目標は、さらに大きな成功を収めることです」


《1回戦~決勝の成績》トーナメント表
決 勝  ○[5-2]Nurmagomedov, Osman(アゼルバイジャン)
準決勝  ○[8-1]Maisuradze, Miriani(ジョージア)
準々決勝 ○[テクニカルスペリオリティ、2:28=11-0]Aktuerk, Feyzullah(トルコ)
2回戦  ○[テクニカルスペリオリティ、3:18=13-3]Balasz Attila JUHASZ(アゼルバイジャン)
1回戦   BYE


【表彰式】

[2]Nurmagomedov, Osman(アゼルバイジャン)
[3]Valencia, Zahid(米国)
[3]Aktuerk, Feyzullah(トルコ)
[5]吉田アラシ(日本)
[5]Maisuradze, Miriani(ジョージア)

 

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