原英莉花が米予選会で失格 スコア誤記「最悪です」

まさかのスコア誤記で失格 頭を抱える原英莉花(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇Qスクール・ステージII 3日目(19日)◇プランテーションG&CC(フロリダ州)◇ボブキャットコース、パンサーコース(ともにパー72)

米女子ツアーの2024年シーズンの出場権をかけた戦いで、原英莉花が失格となった。1ホールの打数が誤って記入されたスコアカードを提出し、スコア誤記(ゴルフ規則3-3b)のため20日(金)の最終ラウンドに進めなかった。

「67」をマークしたはずだったが…(撮影/田辺安啓(JJ))

イーブンパーの34位からパンサーコースをプレーした原は「67」をマーク。通算5アンダーでプレーを終えたはずだったが、スコア提出後にインターネットでリーダーボードを確認し、6アンダー「66」と表示されており異変に気付いた。

誤記入されたスコアカード

大会事務局に確認に出向いたところ、原のスコアカードにはボギーをたたいて本来「5」と記入すべき8番ホールの枠に「4」と書かれていた。アウトの合計スコア「34」は正しかったが、ゴルフ規則(3―3b)は各ホールの提出スコアが実際のスコアよりも少ない場合は失格と定めている。マーカー役を務めた同伴競技者が誤って記入したスコアカードに、原は確認のサインを入れて提出してしまった。

失格が決まった後、コース内で取材に応じ「自分で順位表を見て、6アンダーになっていたので、6じゃないよと思って言いに行ったらスコアカードを見せてくれて『こうなってるよ』って。なんで“5”に見えたんだろう…。コーリング(スコア提出所で各ホールの数字を声に出して確認する作業)もして、OK、OKという感じだったんですけど…」と説明した。

想定外の事態に「初めてです。なんでだろう、ホントに…。しょうがないです。応援してくれるファンの方にも本当に申し訳ないです。最悪です。まあ、現実なんで…」と心境を吐露。「こんなことあるんですね。自分でびっくりです。自分を疑いました。本当に嫌になっちゃいます」と事態を受け止めた。

気を取り直すしかない

9月の国内メジャー「日本女子オープン」で今季初優勝を飾った原は、かねて目指していた米ツアーの予選会に初挑戦。通算5アンダーでホールアウトしていれば、12位タイに浮上し、最終ステージである「Qシリーズ」(11月30日開幕、アラバマ州マグノリアグローブGC)進出圏内の40位タイ以内で、残り1ラウンドに臨むはずだった。

来季米ツアーに定着するためには、11月の日米共催競技「TOTOジャパンクラシック」(茨城・太平洋クラブ美野里コース)で優勝してツアーメンバーになる手が残されている。「頑張ります。そこしかないですし、すみません、ありがとうございました」と気丈に話してコースを去った。

<ゴルフ規則>

ゴルフ3.3b ストロークプレーのスコアリング(抜粋)

プレーヤーのスコアはマーカーがそのプレーヤーのスコアカードに記録する。マーカーは委員会が特定した人、または委員会が承認した方法でプレーヤーが選んだ人のいずれかとなる。

(1)マーカーの責任:スコアカードにホールのスコアを記入し、証明すること。
ラウンド中の各ホール終了後に、マーカーはそのホールのストローク数(行ったストロークと罰打を含む)をプレーヤーに確認し、そのグロススコアをスコアカードに記入するべきである。

(2)プレーヤーの責任:ホールのスコアの証明と、スコアカードの提出。ラウンド中、プレーヤーは各ホールの自分のスコアの記録をつけるべきである。
ラウンドが終了したとき、プレーヤーは:

・マーカーが記入した各ホールのスコアを注意深く確認し、問題があれば委員会に提起するべきである。

プレーヤーが規則3.3bのこれらの要件に違反した場合、そのプレーヤーは失格となる。

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