滋賀県高島市の白鬚神社で9月上旬、子に別の名を付けて健やかな成長を祈る神事「なるこまいり」が始まり、子どもを連れた家族らが多く参拝した。
なるこまいりは同神社の秋季大祭の一環で、江戸時代から行われているという。数え年の2歳の子どもに本名とは違う名前を神前で授け、その名で3日間呼ぶことで、子が無事に育つと伝わる。
この日は朝から親子らが訪れた。受け付けで別の名前を授かった後、拝殿で祈とうを受けた。神職が読み上げる別名を神妙な面持ちで聞き入りながら、祈りを込める親子の姿が見られた。
同市の主婦(34)は1歳の次女が別の名前を授かった。「違う名前を呼ぶのは不思議な気がしますが、何事もなく元気に育ってほしい」と願っていた。