ホテルで知人女性に性的暴行、2人でドライブ途中の「休憩」で…男性巡査を処分 一方で女性巡査部長に不審メール届き、男性警部補が送り主を特定してあげようと不正…その後2人は不倫に発展 全員が依願退職へ

巡査と警部補、書類送検…不同意性交など疑い

 埼玉県警は19日、知人女性に性的暴行をした警備部機動隊の男性巡査(23)を停職3月、虚偽の有印公文書を作成して不適正照会をした熊谷署警務課の男性警部補(43)=当時同署刑事課=を停職1月の懲戒処分にした。また同日付で、男性巡査を不同意性交の疑いで、男性警部補を虚偽有印公文書作成・同行使の疑いなどで、さいたま地検に書類送検した。

 県警監察官室によると、男性巡査は今年8月17日深夜、前橋市内のホテルで20代の知人女性=県内居住=に対して、性的暴行を加えた。2人はドライブをしていて、休憩のためにホテルに入ったという。女性にけがはなかった。同25日に女性が県内の警察署に相談。9月に署が被害届を受理した。男性巡査は行為を認め「被害者を傷つけてしまい、おわびしたい」と話しているという。

 男性警部補は同僚の40代の女性巡査部長の携帯電話に差出人不明の不審なメールが届き、差出人特定のために今年3月15日、メールに記されていた携帯番号を携帯電話事業者に照会。その際、捜査関係事項照会書を不正に作成し、決裁させていた。その後、同事業者からの回答書を署内で破棄。同監察官室へ6月ごろまでに複数回、情報提供があったという。男性警部補と女性巡査部長は6月ごろに不倫関係に発展。県警は巡査部長を本部長注意とした。

 女性巡査部長を含め、処分された3人は19日付で依願退職した。佐藤拓也首席監察官は「捜査や調査の結果を踏まえ、厳正に処分した。被害者や被害関係者に深くおわびする。職員に対する指導や身上把握を徹底し、再発防止に努めていく」とコメントした。

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