ガザ、20日にも支援物資搬入 エジプト検問所、再開準備

ガザ地区、ラファ検問所、イスラエル・エルサレム、テルアビブ

 【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所が20日に再開されると、エジプト政府系メディアが19日、伝えた。イスラエルメディアも20~30台のトラックがガザに支援物資を運ぶ見通しだと伝えており、準備が進む。イスラエルの完全封鎖で深刻化する人道危機の改善が期待される。一方、航空自衛隊の輸送機は、イスラエルから退避する邦人ら83人を隣国ヨルダンへ運んだ。

 バイデン米大統領は19日に演説し、同盟国イスラエルへの140億ドル(約2兆円)の支援を含む緊急予算を議会に要請すると明らかにした。一方で、ガザへの「食料、水、医薬品が緊急に必要だ」とも述べた。

 イスラエルは支援物資がイスラム組織ハマスに渡らないことを搬入の条件としており、搬入が順調に進むかどうかは予断を許さない状況だ。イスラエル軍はガザ周辺に部隊を集結させ、地上侵攻の構えを崩していない。

 また軍は19日、イスラエル北部でレバノンから約20発の砲撃を受けたと発表、ハマスのレバノン組織が発射を認めた。

20日、パレスチナ自治区ガザで負傷者を運ぶ人々(ゲッティ=共同)
19日、ホワイトハウスの大統領執務室から国民向けに演説するバイデン米大統領(ゲッティ=共同)

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