クマに襲われ女性死亡 八幡平市でキノコ採り中、夫は重傷

高齢の男女がクマに襲われた現場付近=19日午後5時19分、八幡平市作平

 19日午後2時ごろ、八幡平市兄川地区付近の山中で、クマに襲われけがをした男性に助けを求められた通行人が119番した。岩手署によると、国有林でキノコ採りをしていた70代の夫婦が襲われ、妻が死亡、夫が重傷を負った。県内で今年、クマに襲われて亡くなったのは2人目。県によると、1年間で複数人の死者が出るのは平成以降では初めて。人的被害数も過去最多ペースで推移しており、専門家は最大限の警戒を呼びかけている。

 同署などによると、クマに襲われたのは秋田県鹿角市の夫婦。夫は自力で下山し助けを求めたが、妻は約2時間半後に山中で亡くなっているのが発見された。死因は外傷性ショック。

 現場は安比高原ぶなの駅の北西約5.5キロで、秋田県境の山林。2人がキノコ採りをしていたところ、妻が先にクマに襲われ、助けようとした夫も襲われたとみられる。

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