“謝罪”…翔んで埼玉の二階堂ふみさんら、埼玉と滋賀の知事に深々謝る「続編を作って申し訳ございません」 埼玉県知事「監督の勇気に感謝したい」 巻き込まれた滋賀県知事、問い詰める場面も

埼玉ポーズをする(右から)大野元裕知事、武内英樹監督、二階堂ふみさん、加藤諒さん、三日月大造滋賀県知事=19日午後、東京都内

 埼玉県をとことんいじって話題を呼んだ映画の続編「翔(と)んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」が11月23日に全国公開されるのを前に、出演する俳優の二階堂ふみさん(29)と加藤諒さん(33)、武内英樹監督(57)が19日、都内で会見し、続編の舞台となる埼玉県の大野元裕知事と滋賀県の三日月大造知事に「謝罪」した。大野知事は続編について「埼玉の知事としては、再びディスられた(けなされた)と思っていたが、結果的に『埼玉愛』が感じられる作品に仕上がっていた」と感想を話した。

 神妙な面持ちで登場した武内監督らは、大野知事に「また続編を作ってしまい申し訳ございませんでした」と深々と一礼。三日月知事には「巻き込んでしまって申し訳ございませんでした」と謝ると、「何で滋賀県に飛び火したんですか」と問い詰められる一幕も。武内監督は「愛あるディスりをしていますので、ぜひ寛大な心で鑑賞してほしい」と訴えた。大野知事は「映画のテーマでもある『日本埼玉化計画』が進行しており、2作目を作った武内監督の勇気に感謝したい」と笑顔を見せた。

 滋賀県の三日月知事は「実際に映画を見ると、琵琶湖への思いや人の優しさ、とび太くんの活躍など、多くの場面に愛があふれていた」と回顧。「滋賀と埼玉にはいろいろなご縁があるので、この作品をきっかけに、両県で盛り上げていきたい」と力を込めた。

 二階堂さんは「それぞれの地元やルーツに関する話題が多く、人が交じり合っていることを改めて実感できる作品。平和への願いも込めている。ぜひ劇場に足を運んでいただき、多くの方々に笑顔になってもらえたら」とPRした。

 映画は、魔夜峰央氏が1982年に発表した漫画「翔んで埼玉」が原作。2019年に実写映画化し、「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」といった強烈なせりふなどが話題を呼んだ。前作の興行収入は37.6億円を記録。埼玉県は都道府県別の興収シェアが23%を超えたほか、「聖地」と称されたMOVIXさいたま(さいたま市大宮区)では、異例の39週連続上映されるなど、空前の「埼玉ブーム」が巻き起こり、国内外で大きな社会現象となった。

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