トランプ氏共謀で司法取引 選挙介入、検察「重大な勝利」

シドニー・パウエル被告=2020年12月、米ジョージア州(ロイター=共同)

 【ニューヨーク共同】2020年米大統領選の結果を覆そうとしたとして、トランプ前大統領ら計19人が南部ジョージア州の大陪審に起訴された事件で、被告の1人が19日、司法取引に応じて罪を認めた。先月末にも別の被告が同様に罪を認めており、AP通信は、トランプ氏の有罪立証に向けた「重大な勝利」とする検察元関係者の声を伝えた。

 19日に罪を認めたのは、一時、大統領選に大規模な不正があったとの陰謀論を強硬に主張した弁護士のシドニー・パウエル被告。APなどによると、6年間の保護観察処分や今後ほかの被告の裁判で証言することなどの代わりに減刑する司法取引に同意した。APは「驚くべき転身」と指摘した。

 起訴状によると、大統領選が不正だったとする証拠を集めようと、ジョージア州の地方投票システムに不正にアクセスしようとした罪などに問われている。

 先月29日、共和党の投票立会人を務めたスコット・ホール被告も罪を認め司法取引に同意した。

 当初は、起訴された19人全員が否認していた。トランプ氏は徹底抗戦する構えだ。

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