リニア開業で静岡に1679億円 経済波及効果、国交省が試算

国土交通省

 国土交通省は20日、リニア中央新幹線の全線開業に伴い、東海道新幹線の静岡県内の駅への停車回数が約1.5倍増えた場合、10年間で1679億円の経済波及効果があるとの試算を発表した。リニアが通過する県にも開業のメリットがあることを示し、県が反対する静岡工区の着工に理解を求めるのが狙い。

 リニア全線開業後、東海道新幹線の輸送量は約3割減る可能性があり、余力ができる見込み。余力を活用して停車回数を増やした場合、観光客などが増え、経済波及効果が生まれるとした。

 試算を巡っては岸田文雄首相が年頭記者会見で「夏をめどに一定の取りまとめを行い、関係者に丁寧な説明を行いたい」と述べていた。

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