団員急死の宝塚歌劇、3つの公演を中止 宙組公演など「調査には相応の時間を要する。再開は難しい」

宝塚大劇場=宝塚市栄町1

 宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市栄町1)は20日、宝塚大劇場で22日まで中止している宙組公演「PAGAD/Sky Fantasy!」について、11月5日の千秋楽まで、全日程を中止すると発表した。また10日から同劇場で開幕予定だった雪組公演「ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル/FROZEN HOLIDAY」も23日まで中止し、新人公演も取りやめる。12月21、22日に梅田芸術劇場で予定されていた「タカラヅカスペシャル2023」の中止も発表した。

 同歌劇団では30日に宙組の団員が自殺とみられる状況で見つかり、10月1日から宙組公演を中止していた。現在、団員死去の背景や劇団内の課題を探るため外部の弁護士による調査チームを設置し、団員への聞き取りを実施している。

 宙組公演の中止理由について「調査には相応の時間を要する状況。調査チームからの報告を踏まえて、生徒が安心して宝塚大劇場の舞台に立ち、お客様にご観劇いただける環境が整うまでは、公演の再開は難しい状況」と説明。

 雪組公演についても「生徒の心身のコンディションを最優先に対応するため」としている。11月24日以降の公演については17日中に案内を行う。

 また、2019年以来4年ぶりの開催で、4組のスターが共演する貴重な機会「タカラヅカスペシャル2023」の中止理由は「各組で予定されている公演を着実に実施していくことに注力するため」としている。(小尾絵生)

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