「昼限定」に「席数限定」いま「限定メシ」が人気! 生き残るのは「特徴ある店」や「付加価値を感じられる店」

いま、「限定メシ」の人気が高まっています。「限定メシ」とは「昼限定」や「席数限定」など、限られた条件でしか提供しない食事のこと。静岡市の「限定メシ」のお店を訪ねました。

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9月、静岡市清水区真砂町にオープンしたラーメン店「山道家」です。

<井手春希キャスター>
「たくさんお酒が並んでいますが…」
<山道家 鈴木諭店主>
「夜は、ホルモン焼き居酒屋をやっていて、もともとこのカウンターでも、以前は、焼肉をやっていた」
<井手春希キャスター>
「確かに、ダクトがずらっと連なっていますね」

もともと、この店は夜限定のホルモン焼き居酒屋でしたが、9月から昼に「家系ラーメン」を始めました。夜は、ホルモン焼き居酒屋。昼は、家系ラーメン。昼限定メシの「豚骨醤油ラーメン」は税込み750円です。また、たくさん食べたい人にはうれしいライス食べ放題です。

<井手春希キャスター>
「噛むごとにモチモチとした食感もあって濃い目のスープに絡んでおいしいですね」

同じ店舗で経営することで家賃が削減できるほか、それぞれの業態がお互いの客を呼びあう相乗効果を生んでいます。

<山道家 鈴木諭店主>
「昼と夜では客層が違う。それぞれの宣伝になる。昼に来たお客さんが、夜、来てくれたりとか、その逆もありますし」

コロナ禍をきっかけに「限定メシ」を始めた焼肉店も。静岡市葵区昭和町の「焼肉うしなり」です。

<焼肉うしなり 仲村一成店主>
「1日2組限定の席となっています」

テーブル席や個室がメインの焼き肉店。リニューアルオープンをきっかけにテーブル席をやめ、個室と、いままではなかったカウンター席を設けました。

<焼肉うしなり 仲村一成店主>
「肉のカットだったり、味付けだったりとか、好みを聞きながら、こちらから提供している」
<井手春希キャスター>
「特等席ですね」

いわゆる“鉄板焼きスタイル”で食べられる席は1日2組限定。“席数限定”に来店客の心も踊ります。

<井手春希キャスター>
「おいしいです」

<焼肉うしなり 仲村一成店主>
「私たちが仕入れている肉や生産者の思いというのを直接、お客様と話しながら、僕らの思いを直接、伝えながら提供したいとと思って作りました」

帝国データバンクによると、2023年8月までに焼き肉店が全国で16件倒産しています。この数は2020年のコロナ禍と同じ件数で2022年に比べるとおよそ3倍。相次ぐ物価高によりコストが増し、価格競争に耐えきれなくなるケースです。

「低価格」で運営している焼き肉店ほど苦しい状況にあり、「特徴ある店」や「付加価値を感じられる店」にしないと生き残れないという現実があるのかもしれません。

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