「この勢いで、日本一も見たい!」スクリーンに大歓声 阪神3連勝でCS突破 尼崎

阪神がCS3連勝で日本シリーズ出場を決め、歓喜に沸くライブビューイングの観衆=20日夜、尼崎市昭和通2(撮影・吉田敦史)

 プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージは20日、第3戦が兵庫県西宮市の甲子園球場で行われ、阪神タイガースが無傷の3連勝で日本シリーズ進出を決めた。満員の甲子園は大歓声と拍手に包まれ、尼崎市のライブビューイング会場でも、詰めかけた大勢の市民らが歓喜に沸いた。「アレ」の先の38年ぶりの頂点へ-。舞台は整った。

 尼崎市昭和通2の市中小企業センターでは、無料のライブビューイングが催され、スクリーンで試合を見守ったファンら約200人が喜びを爆発させた。

 2025年2月、阪神電鉄大物駅南側の小田南公園(同市杭瀬南新町3)にタイガースの2軍施設が移転オープンするのを前に、そのPRと機運醸成を兼ねて、市や尼崎商工会議所、市民団体などが初めて企画した。

 先着順だったチケットはすぐに「完売」。受け付けが1番だった会社員男性(24)は「どうしても見たくて、応募開始10分前から待機した。今日で決めて」と力を込めた。

 手に汗握る展開が続いた四回裏、先制された直後に坂本誠志郎捕手=養父市出身=の適時打で逆転すると、母親と兄(8)と訪れた男児(5)は「打った!」と涙を流して大喜び。同点に追い付かれた六回裏、再び坂本選手の適時打で勝ち越すと、会場の盛り上がりは最高潮に。岩崎優投手が最後の打者を打ち取った瞬間、拍手と歓声に包まれた。

 同級生3人で訪れた大学1年の男性(18)は、阪神が前回リーグ優勝した05年に生まれた。「リーグ優勝を見たのも初めてだったので、この勢いで日本一も見たい」と期待を膨らませた。(広畑千春)

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