<レスリング>【2023年世界選手権・レビュー(9)】男子フリースタイル97kg級/優勝選手・表彰式・闘いのあと

 

(2023年9月16~24日、セルビア・ベオグラード)


【男子フリースタイル97kg級】
アフメド・タジュディノフ(Akhmed Tazhudinov=バーレーン)

  2003年1月25日生まれ、20歳。ロシア・ダゲスタン共和国生まれ。オリンピック2連覇のアブデュラシド・サデュラエフ(AIN=ロシア)と同じクラブで練習を積み、国籍をバーレーンに変更。国際大会のキャリアとしては最初(2022年)からバーレーン国籍で活動。今年のアジア選手権を制したあと、6月にキルギスで行われた世界レスリング連盟(UWW)のランキング大会でも優勝。

 今回の世界選手権は、準々決勝で昨年優勝のカイル・スナイダー(米国)にテクニカルスペリオリティ(テクニカルフォール)勝ち。準決勝でサデュラエフを破っての決勝進出。昨年3位のマゴメドハン・マゴメドフ(アゼルバイジャン)を破った。

 バーレーンは、まだ自国生まれの選手は育つには至っていないが、主にロシアからの国籍変更選手によって台頭しており、初の世界王者が誕生した。


 ■アフメド・タジュディノフの話「気分は最高です。自分の気持ちを、どう説明したらいいのかさえ分かりません。私を育ててくれたコーチと両親にとても感謝しています。(昨年王者のスナイダー戦では)勝つと確信していました。ほぼ毎日彼の試合を見ていたし、彼のテクニックはすべて研究してきました。(サデュラエフとの一戦は)準備するのは非常に難しかった。彼は首を負傷していた。そのけがのせいで、ベストの闘いではなかった。彼の早い回復を祈っているし、また試合ができることを願っています」


《1回戦~決勝の成績》トーナメント表
決 勝  ○[フォール、2:49=8-1]Magomedov, Magomedkhan(アゼルバイジャン)
準決勝  ○[負傷棄権、4:57=9-2]Sadulaev, Abdulrashid(AIN=ロシア)
準々決勝 ○[テクニカルスペリオリティ、2:51=11-0]Snyder, Kyle Frederick(米国)
3回戦  ○[テクニカルスペリオリティ、2:04=10-0]Lacey Garita, Maxwell Lemar(コスタリカ)
2回戦  ○[テクニカルスペリオリティ、3:00=10-0]Ibragimov, Magomed(ウズベキスタン)
1回戦   BYE


【表彰式】

[2]Magomedov, Magomedkhan(アゼルバイジャン)
[3]Snyder, Kyle Frederick(米国)
[3]Matcharashvili, Givi(ジョージア)
[5]★Ciftci, Ibrahim(トルコ)
[5]Sadulaev, Abdulrashid(AIN=ロシア)

※オリンピック出場枠は1~3位と、★印の5位選手が獲得

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