「思い出に残るように」 母校への思いメロディーに乗せて 大田原・湯津上中と閉校の3小学校、最後の音楽会 

湯津上中体育館で開かれた雄飛が丘音楽会

 【大田原】湯津上中と佐良土、湯津上、蛭田の3小学校による「第11回雄飛が丘音楽会」が16日、湯津上中体育館で開かれた。3小学校は本年度末で閉校し、統合した新設校「湯津上小」として生まれ変わるため、4校合同の音楽会は今回が最後。参加した児童・生徒らは、母校への思いをメロディーに乗せて美しい音色を響かせた。

 音楽会は同中学校区の4校が、市の音楽会へ向けた事前発表会として2013年度に始まった。

 各小学校はこれまで、演奏する中高学年のみが参加していたが、今回は全校生徒・児童が一堂に会した。さらに教職員や学校運営協議会の委員らも含め約300人が参加。市歌「大地、空を映して」の全体合唱で音楽会の幕が上がった。

 佐良土小はアニメ映画の主題歌を、リコーダーや鍵盤ハーモニカなどでの合奏で軽快に披露した。湯津上小は迫力が増すようにアレンジを加えた校歌を、蛭田小は全校児童で作詞したオリジナル曲をそれぞれ合唱し、盛大な拍手が送られた。

 3小学校の出身者も多い湯津上中は吹奏楽部と合唱部が熱演し、後輩たちの思いのこもった演奏に応えた。深みのあるコーラスと多彩で迫力のあるブラスバンドの音色に、会場は一体感に包まれた。

 湯津上小6年児玉愛純(こだまありす)さん(12)は「みんなの思い出に残るように思いを込めて歌いました」と充実した表情を浮かべた。同校出身の湯津上中2年森嶋輝人(もりしまてると)さん(14)は「新しく生まれ変わる母校が楽しみです」と話した。

 来年度以降は、小中合同文化祭の開催を検討している。

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