京都の時代祭、行列が都大路へ 動く歴史絵巻 明治維新から平安時代を忠実再現

維新勤王隊を先頭に京都御苑を進む時代祭の行列(22日午後0時22分、京都市上京区)

 動く歴史絵巻と言われる時代祭が22日、京都市内で行われ、行列が正午に京都御苑(上京区)を出発した。約2千人の市民が、明治維新から平安時代の8時代をさかのぼって行列をつくり、当時を忠実に再現した衣装で都大路に繰り出した。

 時代行列は、錦の旗と笛や太鼓の演奏で彩る「維新勤王隊列」が先頭を切った。20行列が1時間半ほどかけて御苑を順番に出発する。織田信長や紫式部といった歴史上の人物役も多く登場する。

 これに先立ち、左京区の平安神宮で神事が行われた。時代祭の関係者が京都の平安と行列の無事を祈った後、平安京に都を移した桓武天皇と幕末の孝明天皇の御霊代(みたましろ)を2基の輿(こし)「鳳輦(ほうれん)」に移し、午前9時に神幸列として京都御苑に向かった。

 時代祭は平安遷都1100年と平安神宮創建を祝い、1895(明治28)年に始まった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年、3年ぶりに実施された。

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