九重町のフリーペーパー、町内外から反響 町民紹介やユニーク企画人気【大分県】

最新18号を持ち、PRする中神理恵さん=九重町
BASAREのバックナンバー

 【九重】九重町の九重文化センターと四つの公民館が発行するフリーペーパー「BASARE」(ばされ=たくさんという意味の方言)が、ユニークな内容で人気を高めている。最新の第18号は地域で元気に軽トラックを乗り回すおばあちゃんの特集や、農家や教職員の「とある1日」の紹介など。町内に全戸配布しているほか、各公民館や近隣の飲食店でも手に入る。

 「普段着の九重」「九重の魅力を九重に伝える」をテーマに2014年10月に創刊。公民館職員らでつくるプロジェクトチームのメンバー10人ほどで企画会議を重ね、取材と執筆をしている。当初から携わる文化センターの中神理恵さん(44)は「取材した相手から元気をもらうことが多い。作る方も楽しみながらやっています」。

 過去には、日本で最も多い名字「さとう」が町内では特に割合が高いことに着目。佐藤さんや左藤さんたちに名字の“あるある”を聞く「さとうさ~ん」を企画した。さっそうとミニバイクにまたがる「バイカーおばあちゃん」など毎回、多くの一般町民が誌面を彩る。

 町内からの反響はもちろん、最近は町外からの問い合わせも増えている。「素敵な一般人が紹介されていて面白い」「こういう冊子ができることに九重の温かさを感じる」という声が多く、「広報誌とも観光パンフレットとも違い、日常の魅力が詰まっている。まずは町内に浸透し、いずれは町外にも広く知ってもらえたら」と中神さん。

 発行は3、9月の年2回でA5判12ページフルカラー。町のホームページからバックナンバーを読むこともできる。

 問い合わせは文化センター(0973.76.3888)。

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