竹工芸家の公開制作やワークショップも 大分県立美術館で「竹会」【大分県】

巨大なオブジェの制作に取り組む竹工芸家=大分市寿町の県立美術館
竹工芸家に習い、竹ひごを輪っかにする児童

 【大分】竹の魅力と新たな一面に出合うイベント「竹会(たけえ)」が、大分市寿町の県立美術館1階アトリウムで開かれている。県内の竹工芸家が公開制作し、日々変化する展示が楽しめる。11月4日まで。無料。

 大分県は日本一のマダケの産地。別府市の竹細工は国の伝統的工芸品に指定されている。気軽に見て、触れて、作家と交流してもらおうと県が初めて開いた。

 竹工芸家10人が日替わりで竹の割りそぎから編みまでを実演。オブジェを制作する。ワークショップは21、22、29の各日午前10時半、午後1時半、同3時半の3回。参加者の作品はオブジェの一部として会場に展示する。

 27日午後6時から、竹笛の音色に合わせて巨大な竹籠「大四海波(しかいなみ)」を編み、内部にライトを入れて明かりをともす。同日からは午後10時まで展示作品をライトアップ。外からガラス越しに見ることができる。

 17日に訪れた佐伯市の米水津小5年生10人は竹まり作りに挑戦。矢野晃雅君(11)は「授業で竹細工について習ったけど体験は初めて。竹ひごを輪っかにする力加減が難しい」。

 会場の空間造形を手がける別府市の竹芸家こじまちからさんは「大分の文化の軸を構成するのが竹工芸。中心地にある美術館から広くPRしたい」と話した。

 11月3日午後6時から、竹と古楽器のコンサート、4日午後6時からは竹製パンフルートの演奏があり、竹の器で味わうメンマと県産酒のセット(500円・50食)を用意している。

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