「自分の居場所」「前向けた」 就労支援手がけるNPOが歩んだ20年、精神障害者とともに

利用者が手作りした製品が並ぶ野の花(城陽市寺田)

 NPO法人「城陽市の精神保健福祉をすすめる会 野の花」が今年、設立20周年を迎えた。精神障害のある人の就労支援や居場所づくりなど、活動の発展へ思いを新たにしている。

 同法人は京都府城陽市内の当事者の家族が中心になって、2003年に設立した。市内初となる精神障害者の共同作業所を開設し、現在は就労継続支援B型事業所「ワークショップ野の花」として、手すきの封筒やはがき、切り絵や編み物などを手掛けている。当事者が交流できるサロンの運営なども行っている。

 節目を機に、関係者向けの記念誌も作成した。同法人のこれまでの活動とともに、「自分の居場所の一つ」「性別・世代を超えて和気あいあい仲良くできる」「前向きになれるきっかけをもらいました」といった利用者の声を紹介している。

 同法人理事で、ワークショップ野の花の畑中良介所長は「いろいろな人がつないできたことを大切に、より地域に根ざした場所にしていきたい」と話している。

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