韓国で8月に開催「世界スカウトジャンボリー」イベント終了後、数十人が帰国せず難民申請していることが判明

韓国のセマングムでは2023年8月、4年に一度行われる全世界のボーイスカウト・ガールスカウトの最大行事「第25回 世界スカウトジャンボリー」(以下、世界ジャンボリー)が開催された。

世界スカウトジャンボリーとは、さまざまな国の14歳から17歳のボーイスカウト・ガールスカウトたちが参加する合同キャンプ大会で、自然の中での交流を通して、隊員たちの挑戦精神と協同心、リーダーシップを養成することを目的としているプログラムだ。

しかし韓国大会がいざふたを開けてみると、宿営地は連日の集中豪雨により劣悪な環境と化し、間に合わせで準備した埋め立て地は蒸し暑さを避けられる場所もない。簡易トイレは圧倒的に不足し、シャワーは外からのぞける状態だったという。そんな運営の管理体制と対応不足が露呈し、世界から批判を浴びる事態となったことは記憶に新しい。

さらに、最終日に実施された「K-POPスーパーライブコンサート」には、名だたるアイドルが出演しティーンエージャーを大いに楽しませたが、ある国会議員が「軍に入隊中のメンバーを呼び、BTSが7人揃って出演できるよう支援をお願いしたい」と発言、ファンから「BTSに尻拭いさせるな」と激しい反発が起きるなど、紆余曲折のイベントとなった。

あれから2カ月後の現在、世界ジャンボリー参加者の一部が大会終了後に帰国せず、韓国政府へ難民申請をしている事実が明らかになったと、複数の韓国メディアが報じた。

申請者は数十人規模とされ国籍はさまざま、大部分が未成年であるが、一部成人も含まれているという。

韓国法曹界によると19日、法務部出入国外国人支援センターが、最近申請されたジャンボリー参加者たちを対象に教育を実施したという。内容は、通常の難民申請者を対象に行われる韓国語および、社会法秩序教育だったと推測されている。

法務部関係者は「ジャンボリー参加者の一部が、韓国政府へ難民申請をしたことは事実だ」と明かすも「正確な人数や国籍を確認するのは難しい」と言及。

法務部は難民審査を経て、受け入れ可否を決定する予定だ。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

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