お店に到着したのは開店の30分前。

陽光が優しくお店を照らしていました。

店の前にはまだ誰もおらず、私は店先の椅子に座り、開店を待ちました。

『手打ちうどん 上を向いて』は、店主が脱サラし、香川県の『讃岐手打生うどん 八十八庵』で2年半の修行を積んだ後、2016年に開業したお店です。

長崎県出身の店主ですが、大学時代は香川県で過ごし、よく讃岐うどんを食べていたそうです。

その経験が、うどん店を開業する一因となったようです。

あと、『上を向いて』という店名の由来は、坂本九さんの『上を向いて歩こう』という曲から着想を得たようです。

私が店先の椅子に座ってからしばらく経ちました。

ふと気づくと、たくさんのお客さんが列を作ってしまいました。

午前11時に開店し店内へ。

案内されたカウンター席から、店主が麺を切る姿を見受けられました。

小上がりの座敷席やカウンター席はすぐに満席となり、開店直後から賑やかな雰囲気に店内は包まれました。

その賑やかさの中、トントンと麺を切る音が、心地よく店内に響き渡ります。

『上を向いて』イチオシのメニュー「かしわ天ざるうどん」！

こちらのお店では、香川県が誇る、讃岐うどんの為の小麦粉「さぬきの夢2009」を100％使用し製麺されています。

実は、「さぬきの夢2009」を100％で製麺し、お客さんへ提供するのは難しい事なのです。

「さぬきの夢2009」はたんぱく質の含有率が低い為、麺が切れやすく、だれるのも早いという特性があるため、多くのお店では他の小麦粉とブレンドして使用されています。

そのマイナスな特性を、クリアする為の一つの方法として、このお店では注文を受けてから麺生地を伸ばし、麺を切り、茹でられています。

希少でこだわりのある麺を、こちらのお店では楽しめるのです。

もちろん麺だけでは無く、かしわ天にもこだわっていますよ。

今回私は「かしわ天ざるうどん」の麺を増量し「中盛」（＋50円）で頂く事にしました。

普段の私なら、うどんと一緒にご飯物を注文することが多いのですが、こちらのお店に来たなら、ご飯物よりも麺でお腹を満たしたい、そう思い、ご飯物は注文せずに麺を増量しました。

まずは麺を汁に浸けずに頂きます。

ずっしりとした重みのある麺は、コシがしっかりとして一本一本に存在感を感じます。

噛んだ瞬間のバウンド感と、スルスルっと滑らかに唇を通る心地よい食感がたまりません。

汁に浸けなくても、麺の旨味と小麦の味を存分に楽しめます。

麺を増量して正解でした。

汁は醤油の深い味わいと、出汁の豊かな香りが口いっぱいに広がります。

麺との相性も抜群。

途中、ネギや生姜を加えると、生姜が汁に溶け込んで、程よくアクセントをつけられます。

かしわ天を汁に浸けて頂いても美味しいですよ。

かしわ天は宮崎県産の若鶏が使われています。

しかも、このメニューでは、鶏モモ肉と鶏胸肉の2種類が各2個トッピングされています。

上の画像、青のりが振りかけられているのが鶏胸肉です。

サクサクとした食感で、歯切れが良く、パサパサ感は一切ありません。

しっとりとした食感で、豊かな旨味が広がり、青のりの風味もほどよく調和していました。

上の画像は鶏モモ肉です。

青のりはついていません。

先程の鶏胸肉もそうですが、塩と胡椒で味付けされています。

鶏モモ肉はジューシーでふっくらと柔らかく、揚げたての香ばしさと、肉の旨味が口いっぱいに広がります。

「かしわ天ざるうどん」をお店がイチオシにする理由は、実際に食べてみると一目瞭然でした。

このメニューでは、麺も鶏肉も、その持ち味が見事に活かされていました。

皆様も是非味わってみて下さい。

食べ終えて外に出ると、順番待ちの方々でいっぱいでした。

開店前には用意されていなかったウェイティングリストが、おそらく開店直後に用意されたのでしょう。

リストに記入された人達が、お店の周辺で順番が来るのを待たれていました。

『上を向いて』は京阪電車香里園駅から徒歩6分ほど。

『香里駅前通商店街』を少し外れた場所にお店を構えています。

手打ちうどん 上を向いて

〒572-0084 大阪府寝屋川市香里南之町３４−５

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ブログ：放浪うどん人

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＊この記事は2023年9月時点の情報を基に作成しています。

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ライター：放浪うどん人