福島での宿泊行事後に…児童ら155人体調不良 発熱、嘔吐、下痢など さいたまの2小学校、原因調査中

さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 埼玉県さいたま市教育委員会は23日、福島県南会津町の民間の宿泊施設に、別の2泊3日の日程で宿泊した市立小学校2校の5年生147人と教員8人の計155人が発熱や嘔吐(おうと)、下痢の症状など体調不良を訴えたと発表した。現在のところ、重症者はいないという。市保健所が20日から原因を調査している。

 市教委健康教育課によると、緑区の小学校は16~18日の日程で、5年生の児童114人と教員8人が参加。23日正午現在、児童76人と教員3人が症状を訴えている。19日は通常授業を実施し、20日に体調不良者が多数出たため、登校直後に学年閉鎖とし、23、24日も継続する。北区の小学校は18~20日の日程で、5年生の児童109人と教員8人が参加。児童71人と教員5人が症状を訴え、23~25日を学年閉鎖とした。

 20日に緑区の小学校から市教委に連絡があり、同じ宿泊施設だったことから、福島県に情報提供するとともに、市保健所が児童らの食べた物や検体などを調べている。同課は「次の対応に進むため、早く原因をはっきりさせたい」と話している。

 市所有の宿泊施設「舘岩少年自然の家」(南会津町)が昨年4月から修繕工事で臨時休館しているため、5年生の宿泊行事「自然の教室」は、同町の二つの宿泊施設で実施していた。原因が判明するまで、別の施設に依頼して宿泊行事を行う。

© 株式会社埼玉新聞社