標高795メートルの山中にある神戸市灘区六甲山町の六甲山小学校で24日朝、玄関にある石造りのまきストーブに火をともす「火入れ式」があった。二十四節気の一つ「霜降」に合わせた恒例行事。子どもたちは自分たちで火をおこし、笑顔でぬくもりを満喫した。
午前9時半ごろ、山上ならではのひんやりとした空気の中、4~6年生計30人が、体育館で木の棒の先端と板をこすり合わせて火を付ける「舞錐式」に挑戦。3人一組で取り組み、次々と板から白い煙が上がると、見守った保護者や教員から拍手が起きた。
その後、代表の児童が、わらを巻き付けたトーチ棒に火を移しストーブに点火。子どもたちは早速、ストーブの前に集まり「あったかい」と手をかざしていた。
同校では今後、校内の温度計で朝の気温が10度を下回るとストーブをつけるという。
6年の女児(12)は「火をおこす時は難しくて諦めそうになったけど、ストーブがついて、学校が温かくなってうれしい」と話した。(千葉翔大)