「授業で性的な発言」「校長の前で机をたたく」「相談した女子生徒に訴訟」県教委の聴取にも応じず 50代男性教諭を停職処分=静岡

静岡県教育委員会は10月24日、県西部の県立高校の男性教諭(56)を停職1か月の懲戒処分にしたと発表しました。

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県教育委員会によりますと、男性教諭は2021年4月、授業中に性的な発言をし、女子生徒2人を授業に出席できない状態にしたとして、5月には、女子生徒のいるすべてのクラスの授業担当を外される措置を受けました。

2023年3月には、校長の前で机にこぶしを叩きつけるなどして、措置の撤回を要求しました。

また、男性教諭は、性的な発言について県教育委員会に申し出た女子生徒に対し、2023年1月に調停を申し立て、4月には謝罪文と損害賠償を求める訴訟を一方的に起こすとともに、ラミネート加工して内容が見える状態で訴訟に関する書類を女子生徒の自宅に郵送するなどして、女子生徒やその保護者に精神的苦痛を与えたとされています。

さらに2023年6月には、訴訟を取り下げる条件として校長に対して、再び措置の撤回を要求しました。

県教育委員会からは、事情聴取や弁明の機会を6回求められましたが、すべて応じなかったということです。

こうしたことから、県教育委員会は男性教諭を停職1か月の懲戒処分としました。

池上重弘教育長は「今回の職務義務違反、生徒への不適切な言動その他の信用失墜行為は、教職員としてあるまじき行為であるとともに、児童生徒、保護者をはじめ、県民の皆様の学校教育に対する信頼を著しく失わせるものであり、社会的な責任はきわめて大きく、深くお詫び申し上げます」とコメントしています。

県教育委員会が教諭や事務局の職員などに対して2023年度に行った懲戒処分は、これで9件となりました。

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