クラファン1億円を達成 名刀「山姥切」取得へ 足利市長「心から感謝」

名刀「山姥切国広」=2022年2月、足利市内

 【足利】市ゆかりの名刀「山姥切(やまんばぎり)国広」(国重要文化財)の取得へ向け、市が実施しているクラウドファンディング(CF)が24日、目標額の1億円を達成した。同日午後6時時点で3210人が賛同し、約1億100万円を支援した。

 山姥切は、市の外郭団体「市民文化財団」が所有者から3億円で来年2、3月に購入する予定。2億円は財団が資産から支出し、残り1億円を市がCFやふるさと納税で捻出する。

 取得へ向けて市は「縷々(るる)プロジェクト」を立ち上げ、国内最大級のCFサイト「READYFOR」を活用して9月から支援金を募集。同日現在、同サイトが取り扱うCFでは全国で3番目の支援金が集まっている。

 額面は1億円を突破したが、13~17%の手数料の支払いが発生するためCFは31日まで継続する。ふるさと納税は12月31日まで。

 早川尚秀(はやかわなおひで)市長は「大きな目標を達成できたのは、山姥切国広を愛する皆さまの熱い思いの積み重ねによるもの。心から感謝申し上げます。未来へつないでいく責任を改めて強く感じ、しっかりと守り伝えていく決意を新たにしている」などとコメントを発表した。

山姥切国広

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