トルコで大型建物跡発見 メソポタミアと同時期か

トルコ中央部のキュルテペ遺跡で行われた大型建物跡の発掘調査=2022年8月(キュルテペ発掘調査隊提供)

 ノートルダム清心女子大(岡山市)などのチームは、トルコ中央部のキュルテペ遺跡で紀元前3300年ごろの大型建物跡を見つけたと25日までに発表した。人類最古とされるメソポタミア(現在のイラク)と都市誕生がほぼ同時期だった可能性があるとチームはみている。

 チームは2015年からキュルテペ遺跡で発掘調査を始め、21年に大型建物跡を発見。建物の全貌はまだ明らかになっていないが、炉の跡に残っていた炭化した木材などを測定し、およそ紀元前3300年の建物と判明した。

 建物の壁は通常の住居には見られないジグザグとした形状で、部屋の隅の床にはロシアの民芸品マトリョーシカのような入れ子状の土器が埋められていた。さらにその下の古い層からも同じ形状の土器が見つかった。建物を造り替える際に儀礼的に埋められたとみられ、宗教的な用途などで使われた建物だったと考えられるという。

 遺跡は、これまでに出土した約2万5千枚の粘土板の記述などから、紀元前2000年ごろに交易で栄えた都市だったことが明らかになっている。

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