ニホンザルによる農作物被害などを防ごうと、県は24日、対策を考える研修会を富山市楡原(細入)の細入公民館で開いた。県によると、今年8月までのサルによる農作物の被害額は133万円で、昨年同時期の85万円の約1.5倍に上る。この日は関係者約50人がサルを効果的に追い払う方法などに理解を深めた。
研修会は今年から県が始め、今回は2回目。県内で群れが確認された9市町の職員や捕獲従事者、楡原中の生徒が、群れのサルに発信機を付けて行動範囲を予測する方法などを学んだ。
県自然博物園ねいの里野生鳥獣共生管理員の赤座久明さんが講師を務め、近年はこれまで出没が見られなかった八尾地域の一部にも群れの行動エリアが拡大していると指摘。「受信機でサルの行動を把握し、モデルガンやロケット花火などを使って徹底して追い払うことが効果的だ」とした。
参加者は神通碧小学校の児童らが協力して作ったサルよけのネット型電気柵や、サル対策で竹林を伐採した現場を視察した。