ヒノキ使った「クラフトビール」一緒に造ろう 大麦やホップの栽培や仕込み、1年通じ体験 兵庫・丹波篠山

クラフトビール造りのプログラム参加を呼びかける内田圭介さん。この森でヒノキの間伐を体験する=丹波篠山市倉本

 兵庫県丹波篠山市で大麦とホップを栽培収穫し、地元醸造所でクラフトビールを造る体験プログラムが11月にスタートする。ヒノキで香り付けするユニークな発泡酒で、都市部の人々に、1年を通じ、さまざまな農林作業を体験してもらう。「山と畑の恵みで、みんなでオリジナルのクラフトビールを造り、一緒に乾杯を。丹波篠山の魅力にも触れて」と企画者らは参加者を募っている。(堀井正純)

 地域とかかわる「関係人口」増加による地域活性化も狙った試み。同市北部の草山地区で、森や里山の暮らしを探求するサークル「草むらの學校(がっこう)(旧草やまの草むら)」(丹波篠山市遠方)が主催する。プログラムは11月~来年11月まで計8回。原料となる二条大麦とホップを市内で育て、地ビール醸造所「丹波路ブルワリー」(同市北)で醸造する。

 初回は11月18日午前10時から、丹波篠山キャンプ場「やまもりサーキット」(同市遠方)でプログラムの説明会を開き、大麦の種まきなども実施する。

 以降、ホップの植え付け、大麦とホップの収穫、ビールの仕込みなどを体験する。里山で香り付け用のヒノキを伐採し、森の中での自然体験会も催す。「ビール好きや親子で土や自然に触れたい人たちに、間伐体験で林業の現状なども知ってもらいたい」と同サークル代表の内田圭介さん(50)は話す。

 完成したクラフトビールのお披露目会は来年11月に、神戸市か西宮市で催す。完成品のネーミングやラベルのデザインも参加者からアイデアを募集する。

 「ヒノキを使った地ビールは珍しい。ぜひ参加して」とスタッフもPRする。

 10月31日締め切りで、先着50口を募集。330ミリリットルのクラフトビール6瓶込みで、1口(20歳以上2人まで)3万8500円。親子連れでも参加可能で、子どもは無料。

 丹波篠山市内では古市地区に、大阪や阪神間の人々を巻き込み、酒米栽培から日本酒造りに取り組む「ミチのムコウ」プロジェクトがあり、主催団体から助言を受けたという。申し込みはQRコードから。詳細は「草むらの學校」のサイトで。

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