高岡・戸出「杉本家」 11月4日に初イベント 町家、登録文化財へ活用 

イベントの準備を進める実行委のメンバー=高岡市戸出町3丁目の杉本家住宅

 国登録有形文化財を目指している高岡市戸出町3丁目の町家「杉本家住宅」を会場にした初のイベントが11月4日開かれる。住宅を一般開放し、地域住民らに長い歴史を刻んだ空間で過ごしてもらい、町家の活用につなげる。

 杉本家住宅は明治期以前に建てられたとされる。千本格子や通り土間、中庭などを残し、加賀藩の許可を得て戸出の開墾に尽力した川合家から移築したとみられる蔵を備える。

 4日は1階和室に山野草を展示し、コーヒーを提供する。夜は千本格子が特徴の建物正面に、アート作品を投影するプロジェクションマッピングを行う。

 杉本家住宅の登録文化財化に向けて、住民ら有志が昨年12月から屋内の片付けや実測調査を行っている。これまでの参加者らで実行委員会を結成し、町家の活用と地域のにぎわいづくりへイベントを企画した。

 実行委の清都勢憲さん(52)は「杉本家住宅を知ってもらい、古い家がにぎわいの拠点となる様子を見てほしい」と話した。

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