【ワシントン共同】バイデン米大統領は25日、オーストラリアのアルバニージー首相とホワイトハウスで会談した。会談後に共同声明を発表し、中国の影響力が強まるインド太平洋地域の島しょ国でインフラ支援を強化すると表明。日本を交えた3カ国の安全保障協力では、無人機の相互運用性向上や技術移転の円滑化を図るとした。
バイデン氏は会見で、中国の一帯一路の参加国が過剰融資で債務危機に陥り「首に縄を巻かれた状態」と指摘。中国に対抗し、透明性の高いインフラ支援を進める考えを強調した。
共同声明によると、AIや宇宙分野での研究協力のほか、重要鉱物の供給網強化を目指す合同作業部会を設置する。オーストラリアへの原子力潜水艦配備を柱とする米英豪の安保枠組み「AUKUS」については、米国でのオーストラリア兵らの訓練が着実に進んでいるとして成果を強調した。
インフラ支援では、ソロモン諸島やパプアニューギニアなど9カ国のネット環境を改善するため海底ケーブルの敷設を進める。キリバスでも岸壁などの復旧事業に共同融資を実施する。
