東京・江東区長が辞意表明 公選法違反疑いで強制捜査

記者会見で辞意を表明し、謝罪する東京都江東区の木村弥生区長=26日午後

 東京地検特捜部から公選法違反の疑いで、関係先の強制捜査を受けた東京都江東区の木村弥生区長(58)は26日記者会見し、これ以上区政を混乱させてはいけないとして辞職する意向を明らかにした。捜査を受けたことを「誠に申し訳ない」と陳謝。「詳しい話はできない」とも述べた。

 木村氏を巡っては4月の区長選の選挙期間中、陣営が投票を呼びかける有料広告をユーチューブに出した問題で告発があった。特捜部は24日、区役所の区長室などを家宅捜索し、木村氏を任意で事情聴取した。

 木村氏側などによると、有料広告は本人の写真に「木村やよいに投票してください」とのテロップを付けた内容で、告示日から投票日前日までのうち5日間掲載された。再生回数は約38万回。費用は約14万円で木村氏のクレジットカードで支払われていた。

 告発側は、選挙運動で候補者名を挙げ、有料でのネット広告を出すことを禁じる公選法に違反するとしていた。

 木村氏は元自民党衆院議員で、2014年衆院選の比例代表北関東ブロックで初当選。総務政務官などを歴任した。

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