LRT開業から2カ月、利用者数80万人 一日乗車券11月3日発売 ギョーザ券付きパスも

一日乗車券の見本(宇都宮ライトレール提供)

 栃木県で次世代型路面電車(LRT)を運行する宇都宮ライトレールは26日、開業2カ月間の利用状況を発表した。2カ月間の利用者数は約80万人で需要予測を上回っており、同社は「堅調に推移している」とした。また同社は11月3日からの一日乗車券の販売も発表した。

 利用者数は1カ月目(8月26日〜9月25日)の約42万人に対し、2カ月目(9月26日〜10月25日)は約4万人減の約38万人。沿線のイベントが減るなどして土日祝日の利用が減ったことが影響したが、1カ月目は需要予測の1.4倍、2カ月目も1.2倍だった。

 平日の利用者数は1、2カ月とも通勤・通学客を中心に1日1万2千〜1万3千人。土日祝日は1カ月目の同1万5千〜1万6千人に対し、2カ月目は1万1千〜1万2千人だった。ICカード利用率は平日約94%、土日祝日約85%。

 一日乗車券は始発から終電まで乗り放題になるパスで、乗車日を指定して購入する。料金は大人(中学生以上)千円、小学生500円。パスを首からかけて乗降車する。パスを見せると宇都宮餃子(ぎょーざ)会の直営店で特典を受けられるほか、直営店で使える300円分のギョーザ券付きパス(1300円)も販売する。一日乗車券のほか、停留場の無料駐車場を増設して利用しやすくする。

 開業特需が落ち着きを見せ始める中、同社は一日乗車券を新たな需要開拓に役立てる考え。佐藤栄一(さとうえいいち)市長も26日の定例記者会見で「矢継ぎ早に対策を打っていきたい」と話し、ギョーザに限らず「カクテルやジャズといった何かしらの付加価値を提供できるコラボレーションも考えたい」と意気込んだ。

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