呉羽つり橋渡り初め 関係者や園児、眺めを楽しむ 28日から一般開放

完成したつり橋を渡る園児=富山市の呉羽丘陵

 富山市の呉羽山と城山の散策路をつなぐつり橋「呉羽丘陵フットパス連絡橋」の開通式が26日、同市茶屋町の橋詰で行われ、市や地元の関係者らが新たなランドマークの完成を祝った。28日から土、日曜と祝日に一般開放される。当面は呉羽山側から通行して橋の上で折り返す形となり、両山を行き来できるのは2026年度となる見通し。

 藤井裕久市長は橋から立山連峰や新湊大橋などが見えると紹介。呉羽山側に広場やにぎわい施設を整備することも説明し「相乗効果で呉羽丘陵の活性化や市の観光振興につながると期待している」と語った。

 田畑裕明衆院議員、金厚有豊市議会議長らが祝辞を述べた。整備計画検討委員会の委員長を務めた藤野陽三城西大学長は昭和40年代から橋の構想があったことに触れ「50年の夢がこの日を迎えうれしい。100年先まで親しまれる橋になってほしい」と話した。呉羽保育所の園児35人が歌と踊りを披露した。

 出席者は橋の上を歩き景色を楽しんだ。園児からは「木より高い」「まちが見える」と歓声が上がった。

 つり橋は歩行者用で、長さ124メートル、幅1.8メートル、高さは最大で地上約30メートル。揺れにくい構造で、真下の県道への落雪を防ぐためケーブルや床面に雪を溶かすヒーターを備えた。事業費は約14億3千万円。市は今後、城山側の通路を整備する。呉羽山の広場は26年6月ごろの完成を目指す。

  ●談合再発防止を決意

 つり橋を巡っては、元建設部長が官製談合防止法違反などの罪で有罪判決を受けた。藤井市長は取材に「二度と起こらないよう、気を引き締めて業務に取り組む決意を新たにした」と述べた。

© 株式会社北國新聞社