「守秘義務ある」反発する男性を説得、預金引き出しストップ 信金で特殊詐欺対応訓練

多額の預金を引き出そうとする被害者役の男性に対応する職員(亀岡市古世町1丁目・京都北都信用金庫亀岡支店)

 京都府亀岡市古世町1丁目の京都北都信用金庫亀岡支店で、特殊詐欺被害を防ぐための対応訓練があった。職員18人が、多額の預金を引き出そうとする客にどう声をかけるかを確認した。

 京都府警亀岡署からの働きかけで16日の営業終了後に、窓口で被害者が預金から200万円を引き出そうとするとの想定で実施され、防犯推進委員の男性が被害者役となった。職員は目的を聞き「守秘義務がある」と大声で反発されても、粘り強い説得で思いとどまらせた。

 亀岡署員は「対応に困ったら警察に遠慮なく通報してほしい」と呼びかけ、田中誠支店長は「大きい声を出されると焦ってしまうが、落ち着いて対応したい」と話した。

 電話をしながらATMを操作する客への声掛けや、腕をつかまれた時に振りほどく訓練もした。

© 株式会社京都新聞社