花王、重量運搬ドローンの自動運行技術を用いた一括輸送に関する実証実験を実施

花王は、人々のこころ豊かな暮らしと、持続的に発展し循環する思いやりある社会の実現をめざし、持続可能なサプライチェーンの構築に取り組んでいる。2023年7月には、兵庫県養父市との連携協定を締結。過疎地域や山間部における物流課題の解決と効果的な物流網の構築をめざした取り組みを進めている。

重量運搬ドローンの自動運行技術を用いた一括輸送に関する実証実験を実施

今回、養父市協力のもと、スーパーセンタートライアル養父店から山をひとつ隔てた直線距離で約2㎞先の養父市立養父中学校中庭部分の区間において、重量運搬が可能なドローン技術を活用し、ドローン広域供給拠点(ドローンデポ)から山間地域や過疎地域の商店までの一括供給を想定した実証実験を実施した。

推奨最大20㎏搭載可能な大型ドローンで、約15㎏の日用品を一括輸送することに成功し、山越えにおける電波の安定性と、商品を積載したドローンの飛行安定性についても一定程度確認できました。

なお、同実証実験は、養父市のほかに3社の協力のもと実施した。主な役割は下記の通り。

花王は、今回の実証実験で得られた知見や検証結果をもとに、さまざまなドローン技術の特性に合わせた実証実験を継続的に実施するとしている。11月には、岐阜県中津川市において、ドローン一機での輸送が難しい大型荷物を、複数の編隊飛行によって改善を図る実証実験の実施を予定している。

さらに、2024年には、海上ルートを利用した長距離ドローン輸送で時間短縮と効率化に向けた実証実験も計画している。今後も引き続き、ドローン技術を活かした新しい効果的な物流網の構築をめざし、地域が抱える物流課題や社会受容性、経済性を踏まえながら、どのような用途やルートでドローン物流の活用が有効か、検討を進めて行く方針だ。

花王のめざすサプライチェーン

花王は、多様化する生活者のニーズに柔軟に対応できるマーケティングとモノづくりに向けて、需給計画や生産・物流機能の最適化・自動化・一体運営など持続可能なサプライチェーンの構築に向けさまざまな取り組みを進めている。また、トラックドライバーの不足やEコマース市場の拡大による輸送量の増加など物流課題に対応するため、他メーカーや物流事業者、卸売業者、販売店などと広く連携してサプライチェーン情報を共有し、共同輸送など効率化を実現する共創型物流プラットフォームの構築にも取り組んでいる。

そして、多様なパートナーとの協働や先端技術の活用により、人と社会と地球にやさしい持続可能なサプライチェーンの構築をめざしていくとしている。

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