10月26日、2023/2024年ABB FIAフォーミュラE世界選手権“シーズン10”の公式プレシーズンテストがスペインのバレンシア・サーキットで行われ、火災からの走行が再開された3日目のセッション2ではミッチ・エバンス(ジャガーTCSレーシング)がセッション1に続きトップタイムを記録した。
テスト初日となる24日には、セッション1終了後のパドックエリアにて火災が発生。この影響から2日目までの走行セッションが中止されたが、その後技術サプライヤーから提供された調査結果をもとに、FIA国際自動車連盟によって安全が確認され、26日からセッション2として走行が再開された。
そのセッション2では、セッション終盤に1分24秒791を記録したエバンスが初日に続いてトップに立った。2番手には、こちらもセッション1と同じくアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)がエバンスから0.023秒遅れの1分24秒814で2番手に。3番手には1分24秒903を記録したエドアルド・モルタラ(マヒンドラ・レーシング)が続いている。
なお、マヒンドラ・レーシングはガレージがテスト初日に発生した火災場所の近くに位置していたため、マシンやピット設備に火災によって発生した塵などの影響が発生していた。そのためチームはピット位置を移動しマシンを組みなおすなどの対処を施したものの、ニック・デ・フリースのマシン整備が間に合わなかった様子で、セッション2での走行は見送られた。
4番手には、セッション1で15番手だったロビン・フラインス(エンビジョン・レーシング)がつけ、ペースを上げてきた。続く5番手には、セッション1と同じくパスカル・ウェーレイン(タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム)がつけている。
シーズン9のチャンピオンを獲得したジェイク・デニス(アンドレッティ・フォーミュラE)は、このセッション2が今回のテスト最初の走行となり、1分25秒207で12番手と慎重な滑り出しに。日本メーカーとして参戦しているニッサン・フォーミュラEチームは、フォーミュラE復帰のオリバー・ローランドが1分25秒015で7番手、2年目を迎えるサッシャ・フェネストラズが1分25秒361で19番手となっている。
開幕戦メキシコへ向けた最後の走行となるセッション3は10月27日(金)に行われる予定だ。
■2023/2024年ABB FIAフォーミュラE世界選手権 公式プレシーズンテスト 3日目セッション2タイム結果
Pos. No. Team Driver Time
1 9 ジャガーTCSレーシング M.エバンス 1’24.791
2 13 タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム A.F.ダ・コスタ 1’24.814
3 48 マヒンドラ・レーシング E.モルタラ 1’24.903
4 4 エンビジョン・レーシング R.フラインス 1’24.995
5 94 タグ・ホイヤー・ポルシェ・フォーミュラEチーム P.ウェーレイン 1’25.004
6 7 マセラティMSGレーシング M.ギュンター 1’25.005
7 22 ニッサン・フォーミュラEチーム O.ローランド 1’25.015
8 17 アンドレッティ・フォーミュラE N.ナト 1’25.088
9 18 マセラティMSGレーシング J.ダルバラ 1’25.149
10 37 ジャガーTCSレーシング N.キャシディ 1’25.157
11 25 DSペンスキー J-E.ベルニュ 1’25.201
12 1 アンドレッティ・フォーミュラE J.デニス 1’25.207
13 51 ABTクプラ・フォーミュラEチーム N.ミューラー 1’25.231
14 5 ネオム・マクラーレン・フォーミュラEチーム J.ヒューズ 1’25.255
15 11 ABTクプラ・フォーミュラEチーム L.ディ・グラッシ 1’25.276
16 2 DSペンスキー S.バンドーン 1’25.284
17 16 エンビジョン・レーシング S.ブエミ 1’25.286
18 8 ネオム・マクラーレン・フォーミュラEチーム S.バード 1’25.349
19 23 ニッサン・フォーミュラEチーム S.フェネストラズ 1’25.361
20 33 ERTフォーミュラEチーム D.ティクトゥム 1’25.937
21 3 ERTフォーミュラEチーム S.セッテ・カマラ 1’34.914