「志村さんにコロナ感染」は無実 投稿巡り北新地クラブママが提訴

 2020年に亡くなったタレント志村けんさんに新型コロナウイルスを感染させたとする事実無根の投稿をインターネット上に流され、名誉を傷つけられたとして、大阪・北新地の高級クラブで働く女性が複数の投稿者に損害賠償を求めて、大阪地裁に提訴したことが分かった。被告は27日の第1回口頭弁論時点で投稿者十数人。請求棄却や話し合いによる解決などを求めた。提訴は7月4日付。

 訴状などによると、女性は「クラブ藤崎」でママを務める藤崎まり子さん。新型コロナによる肺炎で20年3月に死亡した志村さんについて、ネット掲示板「5ちゃんねる」で「東京・銀座で志村さんのパーティーが開かれ、参加した藤崎ママが感染させた」などという内容が書き込まれた。

 藤崎さん側は「当時感染していた事実もなく、志村さんと面識もない」と主張している。

 藤崎さんによると、投稿の内容はSNS上で広まり、中傷や脅迫のメッセージが多数送られた。掲示板の運営サイトに情報開示を求めるなどして、投稿者を特定し示談に応じなかった人を提訴した。

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