合言葉は「トラスト!」 山下勝将が二人三脚の「70」で9位浮上

山下勝将が日本勢トップの9位で決勝ラウンドへ(撮影/内山孝志朗)

◇アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権 2日目(27日)◇ロイヤルメルボルンGC(オーストラリア)◇7055yd(パー71)

19位で終えた初日、山下勝将(やました・まさゆき/近大3年)に帯同する女性キャディとあまり話せなかったのは「英語が分からなかったから」。それでも「きょうでなんとなく分かったので、あしたにつなげたい」と話していた言葉の通り、この日は自ら話しかけ、積極的なコミュニケーションを図った。そんな姿勢も奏功したのか、2バーディ、1ボギーの「70」をマーク。通算1オーバーの9位に浮上して大会を折り返した。

つたない英語でも懸命に話しかけていくことで、徐々に打ち解けることができた。「キャディさんがずっと『Trust! Trust!(自分を信じて!)』って言ってくれたので、二人でずっと言い合ってました」。二人三脚で18ホールを戦い抜いた。

前半5番で8mのバーディパットを沈めると、17番(パー5)では276ydの2打目を3Wでピンまで6mに2オン。2パットで沈めてスコアを伸ばした。「パッティングに自信がついたので気楽に回れた。ショットも良かったので、きょうのゴルフはめっちゃラクだった」

初日のラウンド後には、今大会に帯同している日本ゴルフ協会(JGA)ナショナルチームのガレス・ジョーンズコーチからパッティングのアドバイスをもらった。「どの距離でも一定のリズムで振って、距離感は振り幅で変えることを意識した」ことで、グリーン上でのフィーリングを取り戻せたという。

パッティングのフィーリングを取り戻した(撮影/内山孝志朗)

日本勢トップ、首位と4打差で臨む決勝ラウンド。今大会は日本アマチュアゴルフランキングの対象試合でもあり、来季のナショナルチーム入りを目指す山下にとっては、ひとつでも上の順位に入りたい。「自分の目標は上位争いなので、それを達成するためには自分のゴルフを一打一打、集中してやること。トップ5に入りたい」。残り2日間も自分を信じ抜けば、頂点も見えてくる。(オーストラリア・メルボルン/内山孝志朗)

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