キャディに教わった“セベ流”練習 成長する勝みなみはもっと上へ

ポイントランクアップを目指し、もう少し上につけたい(撮影/谷口愛純)

◇米国女子◇メイバンク選手権 2日目(27日)◇クアラルンプールG&CC(マレーシア)◇6596yd(パー72)

せっかくの勢いが、6番のボギーでストップした。「もう少し、あそこを丁寧にやれたらよかったかなと反省している」と勝みなみは振り返ったが、それ以上に成長している自覚もある。

22位から出た2日目は、3番からの3連続バーディで一時は1桁台まで順位を上げた。4番で3m弱、5番も2m前後を決めきりスコアを伸ばしたが、6番で2打目をグリーン脇のラフに外してボギー。7番は池に入れてダブルボギー。スコアは振り出しに戻った。

流れは一度切れてしまったが、「過ぎてしまったことはしょうがない。まだ後半がある」と切り替え12番で再びバーディ。最終ホールの18番(パー5)も、2打目をミスして3オン2パットのパーで終えたが、2オンを狙うなど攻める気持ちは最後まで折れなかった。

トムキャディは強力な味方(撮影/谷口愛純)

6番と7番を除けば、「いいゴルフをしていた」と自信を持てる。米ツアー6勝のユ・ソヨン(韓国)らのバッグを担いできた、トム・ワトソンキャディとタッグを組んで3試合。試合中はもちろん、練習でもアドバイスを受けて色々なものを吸収している。

例えば、ユニークなドリルがガードバンカーを使ったショット練習だ。ウェッジのハーフショットが安定しない勝に、ワトソン氏が「もっとソフトに打てるように」とショートアイアンで打つようアドバイスした。「SWの代わりにアイアンで打てば、クラブを戻した時にソフトに、楽に打てる」とワトソン氏。今はなきレジェンド、セベ・バレステロス(スペイン)が同様の練習をしているのを見たことがあり「シンプルな練習で、テクニックは考えず、ただシャローなインパクトで打つことを考えればいい」と提案した。

アドバイスを受けながらアプローチも猛特訓(撮影/谷口愛純)

勝は初日、バンカーセーブ率3/4で耐え「71」にまとめた。「トムさんに色々教えてもらって、感覚が良くなった。前進してきたかな」と日々成長を実感している。

「このまま、いいイメージを持ってあしたに臨みたい」。年間ポイントレースの暫定順位を80位に上げ、来季シードが手にできるランク80位以内も近づいた。30位で迎える残り2日。培いつつある力で上位争いを繰り広げたい。(マレーシア・クアラルンプール/谷口愛純)

ちょっと悔しいショット(撮影/谷口愛純)

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