M.マルケス、ダイレクトQ2逃すも「0.065秒差で逃したのはそれほど悪くない」/第17戦タイGP初日

 10月27日、2023年MotoGP第17戦タイGP MotoGPクラス初日のフリー走行1回目、プラクティスがチャン・インターナショナル・サーキットで行われた。プラクティスではレプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは11番手、ジョアン・ミルは16番手となり、ともに予選ダイレクトQ2進出を逃している。

 また、日本勢の中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は20番手、アレックス・リンスは、右足の痛みを和らげるための再手術を受けたため欠場となっているが、代役は立てられていない。

 午前のFP1で、マルケスとミルともにフロントにソフトタイヤ、リヤにハードタイヤを履き、セッション中は1セットのみで走行を行っていた。マルケスは序盤に1分31秒857をマークするが、以降は1分32秒台で周回を重ねていた。ラストアタックで1分31秒台をマークしたが、自己ベストには僅かに及ばず18番手となった。

 ミルも序盤に1分32秒121をマークするが、マルケス同様に以降はタイムが伸び悩んでいた。最後までアタックを行っていたミルは、ラストアタックで自己ベストを1分31秒997に更新し、20番手となった。

 午後からのプラクティスでは、マルケスは序盤から自己ベストを0.575秒縮め、トップ10圏内に食い込む走りを見せた。中盤頃には、前を走るホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)のマシンからパーツが飛び、すぐ後ろを走っていたマルケスの右肩あたりに直撃するという場面も見受けられた。右肩あたりを気にする素振りは見せていたが、大きな怪我はなかったようだ。

 その後マルケスは、一時13番手まで後退していたが、終了間際に1分30秒195をマークして11番手にポジションを上げて、セッションを終えている。また、ミルも序盤から1分31秒台に入れてタイムを更新していく。トップ10圏内には入れなかったものの、終盤には1分30秒295まで自己ベストを更新させ、16番手となった。土曜日の予選はマルケス、ミルともに予選Q1からのアタックとなる。

■マルク・マルケス(プラクティス:11番手)
「今日の内容には満足しているよ。Q2に進出するというのは楽観的な目標だったから、それほどがっかりはしていない。0.065秒差でQ2進出を逃したのはそれほど悪くはないし、明日もう一度Q2進出にチャレンジするつもりだよ。今、僕たちの速さは10番手から15番手くらいだと思うから、誰かの後ろでラップすればもっと速く走れる可能性はあると思う」

「今日はマルティンのマシンからカーボンの破片が飛んできて当たってしまったけれど、特別問題はないよ。最初の1、2分は痛みを感じたけれど、今日も明日も問題はないと思う」

■ジョアン・ミル(プラクティス:16番手)
「午前中のセッションは思うように走れなかったけれど、午後のセッションでは問題を修正し、一歩一歩前進することができました。プラクティスのセッション終盤にはプッシュできるマシンになり、トップとわずか0.4秒差までタイムを短縮できた」

「順調な一日だったけれど、このコースはタイム差が接近しているから、小さなミスが大きな差になってしまうし、反対に可能性も膨らむね。明日のセッションでさらに改善できたら、どんな展開になるか楽しみだよ」

■中上貴晶(プラクティス:20番手)
「この数戦で苦戦してきたフロントエンドのフィーリングがよくなり、バランスの面で一歩前進することができました。その結果、ペースはよくなったのですが、ミディアムタイヤのフィーリングが完全ではなく、ベストなアタックができませんでした」

「さらに、セッション終盤にベストタイムを記録したのですが、イエローフラッグでキャンセルされる不運もありました。今日はいくつかポジティブな結果が得られました。明日の予選とスプリントでさらに前進したいです」

■アレックス・リンス(欠場)

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日
マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日
中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)/2023MotoGP第17戦タイGP 初日

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