チャールトン氏の死を讃える卑劣な行為…冒涜チャントを歌った17歳シティファンを逮捕、14歳少年も関与か

写真:マンチェスター・ユナイテッドとイングランド代表のレジェンドであるチャールトン氏 ©Getty Images

現地時間10月21日に亡くなった元イングランド代表MFボビー・チャールトン氏を侮辱した17歳少年が逮捕された。

チャールトン氏は、現役時代にマンチェスター・ユナイテッドなどで活躍。同クラブのレジェンドとして、多くのファンから愛されてきた。また、同氏はクラブだけでなくイングランド代表でも活躍。1966年に自国で開催されたFIFAワールドカップでは、母国を初の優勝に導いた。

また、チャールトン氏は1958年2月6日に発生した“ミュンヘンの悲劇”と呼ばれる飛行機事故の経験者としても知られている。悲惨な事故によって数多くのチームメイトを失ったなか、チャールトン氏も座席ごと機外へ放り出されたが、奇跡的に一命を取りとめた。その後は事故による精神的なダメージを引きずったものの、強じんな精神力で立ち直った。

偉大なレジェンドの訃報を受け、プレミアリーグの試合では各スタジアムで黙とうが行われた。しかし、21日に行われたプレミアリーグ第9節のマンチェスター・シティvsブライトンでは、残念な出来事が発生。チャールトン氏が在籍したマンチェスター・ユナイテッドのライバルクラブであるマンチェスター・シティを支持する17歳のファンが、チャールトン氏の死を讃えるチャントを歌っていたことが判明した。

これを受け、マンチェスター・シティはクラブ公式サイト上で声明を発表。「クラブはこうしたチャントが歌われたことを最も強い言葉で非難し、サー・ボビーの家族と友人、そしてマンチェスター・ユナイテッドの関係者全員に謝罪する」と陳謝した。

イギリスメディア『BBC』によると、グレーター・マンチェスター警察は映像を分析して少年の特定に至り、逮捕に踏み切ったという。

公共秩序違反の罪で起訴された少年は、スタジアムへの入場禁止処分を受け入れ、現在は保釈されている模様。さらに、この少年とは別の14歳少年もチャントに関与したとして、事情聴取を受けている。

29日に行われる第10節では、マンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティによる“マンチェスター・ダービー”が行われる。今回の件を受けて緊張が高まることも懸念されるなか、マンチェスター・シティのペップ・グアルディオラ監督はダービーに先立った記者会見で、17歳少年の行いを「卑劣」と一刀両断。攻撃的なチャントを歌うファンはクラブを代表する者ではないことを強調し、「クラブはユナイテッド、特にサー・ボビーに対して多大な敬意を払っている」と述べた。

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