チャン・インターナショナル・サーキットで開催されている2023年MotoGP第17戦タイGP。28日に予選とスプリントレースが行われ、レプソル・ホンダ・チームのマルク・マルケスは予選8番手、スプリントレースでは4位を獲得。ジョアン・ミルは予選19番手、スプリントでは12位で終えた。
また、日本勢の中上貴晶（LCRホンダ・イデミツ）は予選16番手を獲得するもスプリントでは転倒し19位。右足の再手術を受けたアレックス・リンス（LCRホンダ・カストロール）はタイGPを欠場している。
前日のプラクティスで11番手となったマルケスは、予選Q1終盤のアタックで1分29秒830をマーク。弟のアレックス・マルケス（グレシーニ・レーシングMotoGP）に次ぐ2番手でQ2に進出する。
Q2では1分29秒622をマークしてタイムを更新し、予選8番手に入る。チャン・インターナショナル・サーキットは、タイム差が出にくいサーキットであり、ポールポジションを獲得したホルヘ・マルティン（プリマ・プラマック・レーシング）からQ2に進出した12番手までのタイム差が0.790秒と今年も僅差となる。
13周で行われたスプリントでも序盤から大接戦が繰り広げられる。マルケスは、8番グリッドから好スタートを切ると、オープニングラップで5番手へと浮上。その後、マルコ・ベゼッチ（ムーニーVR46レーシング・チーム）に追い抜かれて6番手へとポジションを落とすも、タイヤを温存するためにペースをキープ。
レース終盤の10周目にベゼッチを抜き返して5番手へ。さらに前を走るアレイシ・エルパルガロ（アプリリア・レーシング）と4番手を争い、迎えたファイナルラップ、最終コーナーでアレイシ・エルパルガロを交わし4位でチェッカーフラッグを受けた。
勝利を挙げチャンピオンを決定した2019年のタイGPと同じく、今年もファイナルラップの最終コーナーでドラマを演出したマルケスに、スタンドの大観衆から大きな声援と拍手が送られた。
前日のプラクティスで19番手だったミルはQ1では思うようにタイムを上げられず、19番グリッドからスプリントに臨む。
オープニングラップで15番手までポジションを上げると、2周目には13番手へ。スプリント後半にさらにポジションを上げて12位でチェッカーフラッグを受けた。
16番グリッドからスタートした中上は、好スタートを切るとオープニングラップで11番手にポジションアップ。しかし、2周目の最終コーナーで痛恨の転倒。再スタートしたが、19位でレースを終えている。
■マルク・マルケス（予選：8番手、スプリント：4位）
「Q1から走行する日は本当に忙しくなるが、チームはいい仕事をしてくれた。マシンが改善されて、Q2に進出することができた。3列目からいいスタートを切って、トップグループに付いていくことができた」
「いいパフォーマンスができたと思うし、レースを楽しめた。思っていたよりもずっといい走行ができた。最終コーナーのバトルは2019年の時とは逆で、ポジションを守る側ではなく、アタックする側だった。完璧なブレーキングポイントで攻められた」
■ジョアン・ミル（予選：19番手、スプリント：12位）
「思っていたよりもハードな一日だった。19番手からのスタートだったので、忙しくなった。12位という結果は悪くないし、現状で狙える現実的なポジションだったと思う。満足しているよ」
「トップ5を狙えるペースではなかったが、スタートでもっと前に出ることができればポイント圏内に入れたと思う。今日得たデータを明日の決勝で活かしたい」
■中上貴晶（予選：16番手、スプリント：19位）
「ペースもよく、マシンのフィーリングもよかったので、とても残念です。最終コーナーのブレーキングで小さなミスをおかしてしまいました。いつも全力でサポートしてくれているチームに申し訳ない気持ちです。マシンのダメージはそれほどではなく、再スタートを切って13周を走ることができました。今日得たデータを明日の決勝で活かしたいです」
■アレックス・リンス（欠場）
