小学生が森林の役割学ぶ 学校の裏山で保水力実験 京都府京丹波町

木や枯れ葉の有無によって、斜面を流れる水の勢いが違う様子を観察する児童たち(京丹波町橋爪・瑞穂小)

 京都府京丹波町橋爪の瑞穂小で森林の役割や大切さを学ぶ授業が開かれた。児童は紙芝居や実験などを通じ、森林の存在意義や保全に関わる仕事について理解を深めた。

 授業は13日にあり、国立研究開発法人「森林研究・整備機構 森林整備センター」の近畿北陸整備局(京都市)と地元の京丹波森林組合の職員が講師を務め、5年生児童22人が参加した。

 整備局職員は、水を蓄えて浄化し、ゆっくりと川に流す「水源涵養(かんよう)機能」と呼ばれる森林の役割を、紙芝居で紹介。校舎裏の山へ移動し、木や枯れ葉がある斜面とない斜面で保水力を比較する実験を行った。

 木や枯れ葉の無い斜面に水を流すと、上流から泥水が勢いよく流れ落ち、児童たちは押し流されそうな下流の構造物を熱心に観察していた。

 生物のすみかや資源の宝庫など、森林の多様な機能を紹介するオリジナルのサイコロ作りもあった。長谷川也虎(なると)さん(10)は「森林の大切さと、整備する人たちの働きがよく分かった」と話していた。

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