長崎県高総文祭「しおかぜ祭」 11月10日に開幕 総合開会式は「パズル」がテーマ 生徒ら準備励む

入退場ゲート作りに工夫を凝らす空間装飾班=諫早文化会館

 長崎県内の高校生が芸術・文化活動の発表などを行う県高校総合文化祭「しおかぜ祭」(県教委、県高校文化連盟主催)が11月10~12日、諫早市宇都町の諫早文化会館を主会場に開かれる。総合開会式は「パズル~私たちがピースをつなぐ」をテーマに掲げ、生徒実行委員会が企画、運営し、工夫を凝らした劇などで盛り上げる。
 生徒実行委は県央を中心とする計26校の83人で構成。4月に立ち上げ、「式典」「舞台表現」「テクニカル」「会場整理」「空間装飾」「広報」の六つの班ごとに準備を進めてきた。
 「パズル」のコンセプトは、私たち一人一人は唯一無二の存在で、世界を形作るかけがえのないピースの一つ。「しおかぜ祭」はさまざまなピースを組み合わせて創るパズルのようなもの。未完成で無限大の可能性が秘められたパズルを、私たちの文化の力や感性、情熱の「ピース」をつないで創り上げたい-といった思いを込めた。
 今月19日にあった7回目の実行委員会。本番まで1カ月を切り、「1分1秒を無駄にしないように」と生徒たちは真剣な表情。舞台表現班は、オープニングからグランドフィナーレまでストーリーがつながる劇の台本を修正し、ステージでは演技の練習も。テクニカルチームはスポットライトなどを調整した。
 空間装飾班は入退場ゲート制作に工夫を凝らし、フラフープを活用して連続する五つの輪を作り、さらにケーブルライトを飾り付けてみた。班長の三浦史織さん(17)=創成館高2年=は「パズルをテーマに、つながりや個性を表現したゲートを楽しんで通ってほしい」と話した。
 県高総文祭実行委員長の清浦愛良さん(17)=県立大村高2年=は「一人一人、得意なことも苦手なことも違う。みんなが積極的につながり、意見を出し合い、協力しながら前に進んできた。見る人が少しでも感動し、元気が湧き出るような総合開会式にしたい」と意気込んでいる。
 10日の総合開会式に登場する書道(創成館高)、吹奏楽(鎮西学院高)、合唱(県立島原高・鎮西学院高)のアトラクションも見どころ。同日、和室と展示ホールでは茶道部員(県立諫早高など12校)が午前と午後にお点前を披露する。
 12日までの3日間、展示ホールに華道部員(県立諫早農業高・長崎女子商業高)が手がけた生け花を展示。大ホールホワイエには美術、書道、写真、新聞、図書、JRC・ボランティアの各部門の作品などが並ぶ。誰でも観覧できる。
 このほか各部門大会の日程と会場は次の通り。
 ▽弁論(2日=諫早文化会館)▽自然科学(3日=諫早・鎮西学院大)▽図書(7日=アルカスSASEBO)▽文芸(10日=諫早・高城会館)▽郷土芸能(11日=諫早文化会館)▽日本音楽(11日=佐世保コミュニティセンター)▽将棋(11、12日=県立長崎工業高)▽放送(12日=諫早文化会館)▽演劇(18、19日=同)

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