FC町田ゼルビアは29日、ホームで行われた明治安田生命J2リーグ第40節のツエーゲン金沢戦を1-0で勝利し、
ロアッソ熊本とのアウェイ戦だった前節を勝利し、J1自動昇格圏の2位以上を確定させ、J2初優勝を残すのみの首位町田。2位清水エスパルスが前日に今節を落としたことで、戦わずして初優勝が決まったなか、今季最終戦のホームに最下位の金沢を迎え撃った。
優勝が決まった状況だが、試合後に予定する優勝セレモニーにホーム最終戦も重なって1万1000人以上のファンが集まったこの一戦。町田はその声援を背に立ち上がりから攻勢に出る。
3分に下田の大きな展開から右サイドのバスケス・バイロンが相手を引きつけ、後方からフォローの鈴木が右足ダイレクト。ニアの相手に触られたが、平河が左足で合わせると、左ポストの内側を叩いて吸い込まれる。
そんな町田は畳みかけるかのごとく、6分にも相手が処理ミスしたボールを高い位置でかっさらったバスケス・バイロンが得意の仕掛けでボックス右へ。ゴールとはならなかったが、右足シュートで決定的な場面を作る。
金沢も次第にボールを持ち始めたが、町田はGK福井がセービングだけでなく、裏もケアしたりと存在感を光らせ、試合をコントロール。追加点こそないものの、持ち前の堅守でペースを譲らない。
そのなかで、今季限りでの現役引退を表明する太田も見せ場を作り、26分に右からのクロスにヘッドで迫れば、36分にはゴール右上を突く直接FK。いずれもゴールとはならずだったものの、スタジアムを沸かす。
後半も相手の攻撃を跳ね返しながら、追加点を目指す町田はセットプレー時にアレンジも効かせながらこじ開けにかかるが、金沢も踏ん張り、1-0で推移。攻める回数では上回るが、なかなか追加点を奪い切れない。
75分に太田とバスケス・バイロンをお役御免とし、翁長とミッチェル・デュークのカードを切った町田はやや中だるみの攻撃に変化をつけようとするが、金沢の反攻ムードに。それでも、最後のところをやらせず。
もうひと刺しを狙う町田は81分に荒木と安井の交代にも動いたが、引き続き我慢の時間に。88分には前がかる金沢をひっくり返すかのようなカウンターに転じたが、パスが通らず、シュートまで持っていけない。
その町田は最後の交代で中島と奥山を送り込んだ後も受けに回ったが、相手のゴールに向かってくるクロスをGK福井がナイスセーブで凌いだりと集中を切らさず。見事にホーム最終戦を白星で締めくくり、J2優勝に華を添えた。
FC町田ゼルビア 1-0 ツエーゲン金沢
【町田】
平河悠(前3)