アレイシ・エスパルガロ、新ルールのタイヤ空気圧違反で3秒加算ペナルティ。5位から8位にダウン/第17戦タイGP

 10月29日、2023MotoGP第17戦タイGPの決勝レースがチャン・インターナショナル・サーキットで開催され、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)は5位に入ったが、後半戦から導入された新レギュレーションの違反により3秒加算ペナルティが科され、8位に降格した。

 MotoGPクラスでは、推奨されたタイヤ内圧より下回った数値で走行することがあり、安全性が問題視されていた。これまでは、タイヤ空気圧に関連するペナルティがなかったが、2023年シーズンからそれを設定して監視システムを構築して、タイヤプレッシャーコントロールシステムという新ルールの導入が進められていた。

 しかし、時間がかかり前半戦に試験と検証で信頼性を確認。導入されたのは後半戦の緒戦、第9戦イギリスGPからとなった。このルールはミシュランによって設定された空気圧をレース前後にセンサーでチェック。対象のセッションは、スプリントまたは決勝レースで、内圧が下回る違反があるとタイム加算ペナルティが科される。

 しかし、まだ導入段階であるため、1回目の違反が警告、2回目が3秒加算のペナルティ、3回目が6秒加算のペナルティ、4回目が12秒加算のペナルティとなっている。

 そして後半戦で何度か違反があったが、同一ライダーの2度目の違反が初めて確認されたのは第17戦タイGPの決勝のアレイシ・エスパルガロだった。フロントタイヤの内圧が規定値より下回っていたとスチュワードパネルが報告しており、レース後に3秒の加算ペナルティが科された。それにより5位から8位に順位が下がった。

 そのほか、タイGPの決勝ではポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)も違反していたが、初めての違反であるため警告のみとなっている。

優勝したホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/2023MotoGP第17戦タイGP

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