鳥取、島根両県境の中海周辺に、冬の訪れを告げるコハクチョウが北極圏から次々と飛来している。集団越冬する南限とされ、例年2千羽近くが3月中旬ごろまで過ごす。
中海沿岸にある鳥取県米子市の米子水鳥公園では、28日早朝に約430羽が池で休んでいるのが確認された。日中は落ち穂や大豆を求めて田畑で過ごすという。水深の浅い場所に立って眠る習性があり、例年、周辺の田に水が張られる11月から2月ごろは多くの個体がねぐらを水田に移す。
同公園では毎秋、ボランティアらが草刈りや浅瀬作りをして越冬しやすい環境を整えている。三原菜美指導員は「今年も来てくれたのは、いい環境が保てている証しだ」と安堵していた。