〈金沢マラソン〉福村選手、2連覇は「格別」

男子初の連覇を達成し、Vサインでゴールする福村選手=石川県陸上競技場

 遊学館高OBのプロランナー福村拳太選手(29)=砂山商事、野々市市=が男子初の連覇を達成した。「地元でV2は格別。声援を力に狙い通りのレースができた」と満面の笑みを浮かべた。石川を拠点にパリ五輪出場を狙う福村選手は「きょうの走りを自信にして挑戦を続ける」と意気込んだ。

 「冷静に走る。勝ちにこだわる」と臨んだレース。勝負どころを見極め、残り2キロで飛び出すと、そのまま後続の選手を振り切った。

 2時間16分51秒でゴールテープを切ると、両手でVサインを作って2連覇の喜びをあらわに。「沿道からの『福村頑張れ』が励みになった」と振り返った。

 東海大時代に箱根駅伝に出場、卒業後は実業団チームに所属したが、「背水の陣で挑戦する」と2021年にプロ転向を宣言した。自らスポンサーを集めて練習に励み、昨年の金沢マラソンでフルマラソン初優勝を達成。その後、スポンサーは2社増えて11社になった。

 次の目標は、パリ五輪の代表選考の対象となる国内レースだ。残り1枠を懸けた戦いへ「石川を元気にする走りを見せたい」と決意を新たにした。

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