大村市長選 園田氏3選 実績訴え、2新人抑える 長崎県

3選を果たし万歳する園田裕史氏(中央)=29日午後10時59分、大村市東本町の選挙事務所

  任期満了に伴う大村市長選は29日投開票され、無所属現職の園田裕史氏(46)が、いずれも無所属新人で前県議の北村貴寿氏(50)=自民、公明推薦=、歴史研究家の稲富裕和氏(70)を退け、3選を果たした。
 2期8年の園田市政に対する評価や、3年連続売り上げ日本一を達成したボートレース大村の収益金の使い道などが主な争点となった。
 園田氏は「現場の声を聞き、政策に落とし込んできた」と実績をアピール。新文化ホール・体育館・武道館などのハード整備や、新たな財源の獲得を公約とした。「しがらみのない政治」を掲げ、組織に頼らない「草の根」選挙を展開。高い知名度を背景に三つどもえの戦いを制した。
 北村氏は自民、公明の推薦を受け組織戦を展開。給食費の無償化などボート財源をソフト事業に活用すると主張し、「人に投資する町づくりを進める」と市政の刷新を呼びかけたが、届かなかった。
 稲富氏は「教育文化都市の再興」をスローガンに、大学誘致や長崎空港を軸とした国際交流などを訴えた。市内各地でつじ立ちを重ね浸透を図ったが、及ばなかった。
 当日有権者数は7万8698人(男3万7033、女4万1665)。投票率は51.81%で、前回(2015年)の60.69%を8.88ポイント下回り、過去最低だった=市選管調べ=。

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