仙北(盛岡)が初の金賞 全日本合唱コンクール・中学校部門

涙がテーマの3曲を歌い分け、初の金賞に輝いた仙北合唱部員=29日、高松市・レクザムホール

 【高松市で報道部・加藤菜瑠】第76回全日本合唱コンクール全国大会(全日本合唱連盟など主催)は29日、高松市のレクザムホールで中学校部門を行い、同声合唱の部(6人以上、出場22団体)で盛岡・仙北合唱部(千葉美桜(みお)部長、部員15人)が初めての金賞(8団体)に輝いた。

 信長貴富作曲の合唱曲集「なみだうた」から、涙が主題の3曲を女声15人で披露した。美しい旋律が連なる「涙の樹(き)」、祭りばやしのようなテンポが特徴の「なみだ」、詩人竹久夢二の満たされぬ心が文語調で映し出された「涙」と、異なる心象風景を表現した。終盤は嘆き悲しむ心の内を圧倒的な声量で歌い上げ、聴衆をぐっと引き込んだ。

 2大会連続、2度目の全国舞台。一つ一つの語幹を丁寧に音に乗せ、昨年の銀賞からまた一歩、高みに近づいた。

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